だいたい「うつ」ってどんな病気なの？
「うつ」というと、気分が悪くて、やる気がなくなって、というイメージが一般的でしょうか？しかし、これだけが「うつ」の症状ではありません。いま一番注目されているのが睡眠障害です。寝付けない、途中で何度も起きる、朝早く目が覚めるといった症状が出てきたとき、ただ眠りが悪いだけだと思い込んでなんとか眠られるように工夫をしたり、市販の睡眠薬を買ったりする事があると思います。しかしこれらが実は「うつ」の初期症状ということがよくあるのです。

え〜、そしたら眠られないってやばいことなの？
全ての睡眠障害が「うつ」のためだと言う訳ではありません。しかし眠りが悪いのを、なんとか市販の睡眠薬などで無理に改善しようとし続けると、その睡眠薬が手放せなくなったり、睡眠薬が効かなくなったりしてイライラするようにもなります。
そんなときこの睡眠障害の原因が「うつ」だとしたら、時間とともに症状が悪くなり、「うつ」そのものの改善も難しくなっていきます。逆に「うつ」に伴う睡眠障害は「うつ」そのものを治す事で改善できることがよくあります。

それで「うつ」と「なまけ」とは違うんですか？
「うつ」の特徴は、本人自身は何とかしたい、どうにかしたいと思っているのにも関わらず、いざどうにかしようとするとやっぱりできない、というところです。前日までは仕事に行く気になっていても、翌朝になるとどうしても気持ちが乗らずに仕事に行けないなどがその典型ですね。また昼間から横になる事も多いため「なまけ」と勘違いされる事も多いようです。
しかし「うつ」が「なまけ」と大きく違うのは脳内の神経間情報伝達物質の低下にあります。「やりたくてもできない」これは脳の変化によって起こっている現象なので、きちんと治療すれば改善することが可能です。今は脳内の神経間情報伝達物質いわゆるセロトニンの低下をお薬で治療することができます。早めに治療を開始して「うつ」をきちんと治療しましょう。