小さい頃からの悩み「あがり症」
Sさんは小さい頃から恥ずかしがり屋で人前に出るととても緊張していました。それを特に自覚したのは中学校2年生の国語の授業中、先生に当てられてみんなの前で本を読まなければいけなかった時のことです。とても緊張して、いっぱいいっぱいになり、何がなんだか分からなくなりました。本を読まないといけないと頭では分かっているのですが、緊張はしているし、またそのことをみんなに分かられて何か言われるのではと思うとますますどうしていいのか分からなくなりました。結局その時はどのように過ごしたのか、あまりの緊張だったので今では思い出すこともできません。とにかくこのことがあって以来、学校に行くのがとても嫌になりました。

色々な場面で困る「あがり症」
その後、Sさんは「このような緊張も性格のせいだから、いつかは慣れて良くなる」と思って過ごしていました。ところがそうでもありません。大学の入試、ゼミでの発表、就職活動での面接…。その後もいろんな場面でこの「あがり症」がハンディとして重くのしかかりました。自分の実力が、この「あがり症」のため全く発揮できないのです。

その後も続く「あがり症」
そんなSさん、なんとか就職はしたものの、就職後も会社でお客さんと会ったり、上司に報告をしたり、みんなの前でプレゼンをしたりと様々な場面でやはりこの「あがり症」に悩まされ続けたのです。

人生の転機！
しかしSさん「あがり症」が今では治せることを情報誌で知りました。「緊張するのは性格のせい」だと決めつけていたSさん。性格を薬で治すだなんてなんとなく嫌な感じがしましたし、そもそも治せるはずがないと思い込んでもいました。しかしあまりにも困っていたのでとりあえず先生の話しを聞いてみることにしたのです。精神科に行くのもためらわれましたが、実際に行ってみると自分と同じような若い子がいっぱいいて驚きました。しかも先生に相談すると「きちんと治せますよ」と言われたので更にビックリです。

それから…
現在半年ほど治療を続けていますが、あの緊張がウソのようになくなり、いまでは落ち着いて過ごせています。あの緊張は何だったのだろうと思うほどです。仕事も楽しくなりました。あのつらさから開放されたと思うだけで月1回の通院も全く苦になりません。むしろ早くしておけばヨカッタと思うくらいです。楽しく毎日を過ごせているようです。