いぬお病院　佐賀県鳥栖市の精神科・心療内科｜フリーペーパー「リセット」掲載記事　2007年2月号

精神科・心療内科

佐賀県鳥栖市萱方町110　TEL：0942-82-7007

フリーペーパー「リセット」掲載記事

2007年2月号
「統合失調症」の理解その（2）
まわりに対して被害的になった時は要注意。

「統合失調症」って理解するのが難しいですね
そうですね。それでは、前回に引き続き、今回も「統合失調症」について勉強してみましょう。確かに「統合失調症」という病気はどんな病気か？なかなか理解するのが難しい病気です。その為に治療が遅れたり、様々な偏見を生んだりする事もあるようです。

何か特徴的な症状ってありますか？
「統合失調症」は様々な症状からスタートするため、病気になると「うつ病」と間違われたり、ただの「引きこもり」と思われたり、「気難しい人」だと決め付けられたりする事があります。しかし、その中でも皆さんが気付きやすい症状としては「被害的になる」というのが挙げられるでしょう。

「被害的」って具体的に何ですか？
「周りが何となく自分を悪く言っているような気がする」「当て付けをされているような気がする」「仲間外れにされている気がする」などです。実際にそのような事実がなくても病気になるとそのように感じます。ひどい場合には、「自分の悪口が聞こえる」などの幻聴が起こったり、「みんなで私をおとしいれようとしている」などの被害妄想が起こる事もあります。そうなるとその被害感から逃れようと、付き合いを避けるように引きこもったり、逆に周りに対して攻撃的になったり、怒りっぽくなったりします。

治療のポイントを教えてください。
このように被害的な状況でも、本人は病気という意識はありません。家族や友人から見て、これまでになく妙にひがみぽかったり、落ち着かない様子だったら、一緒に付き添って病院に連れて行ってあげて下さい。お薬を飲めばいつもの明るい笑顔が戻ってくるはずです。

■「統合失調症」チェックリスト

＜状態の変化＞
□イライラしやすくなった
□怒りっぽくなった
□落ち着かなくなった

＜思考の変化＞
□被害的になった
□不安が強くなった
□非現実的な事を考え始めた

＜行動の変化＞
□妙な話をするようになった
□独り言を言うようになった
□家族との会話が減った
□外に出なくなった
□昼夜が逆転するようになった
□睡眠時間が減った
□身だしなみを気にしなくなった

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